リスクに関する説明
当社の業績は、今後起こりうる様々な要因により大きな影響を受ける可能性があります。以下において、当社の事業展開その他に関するリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。
また、リスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。なお、当社はこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。
インターネット関連市場について
当社グループはオンラインマーケットプレイス「Creema」の運営を主力サービスとし、同サイト上からの販売手数料収入と広告収入を主な収益源としています。同サービスの持続的な成長のためには、インターネットにおける技術の改善、環境の整備、そして利用の拡充が今後とも継続することが重要な要因と考えております。しかしながら、革新的な新技術や大幅な規制変更により、インターネット関連市場の利便性が損なわれ、今後のインターネットショッピングサイトの運営の遂行が困難になった場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
ビジネスモデルや消費者の嗜好の変化について
当社グループが主力サービスを運営するインターネット業界は、技術革新のスピードが速く、新技術の開発、新しいビジネスモデルによる新規参入者、顧客のニーズの変化等のリスクが存在します。そのため当社グループの事業の成長及び成功は、このような経営環境の変化に対して、迅速かつ柔軟に対応する経営執行能力及び技術開発力に依存しています。しかしながら、当社グループが、このような事業環境の変化に機敏に対応できず、消費者のニーズを取り込むことができない場合、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
サービスの健全性の維持について
当社グループが運営するオンラインマーケットプレイスは、クリエイター(出店者)とユーザー(購入者)間での直接取引を可能する場としてのプラットフォームとなっております。当社グループでは、プラットフォームとしての健全性確保のため、サービス内における禁止事項を利用規約に明記し、当社グループのサービスにおいて禁止行為を排除するための監視を行うとともに、通報制度を設けています。
しかしながら、当社グループのサービスにおいて、知的財産権を侵害する行為、詐欺その他の法令違反行為等が行われた場合や、禁止事項を発見または排除することができないことにより、プラットフォームとしての健全性を確保できない場合、当社グループのサービスに対する信頼性が低下し、会員離れが発生し、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
システムトラブルについて
当社グループはオンラインマーケットプレイスの運営が主力サービスであり、その安定的な運用のためのシステム強化及びセキュリティ対策に注力しています。しかしながら、システムへの一時的な過負荷、ソフトウェアの不具合、外部からの不正なアクセスによるシステムへの侵入、地震や火事等の災害、予期せぬ電力供給の停止、事故等によって、当社グループのシステムがダウンした場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループ運営サイトの会員間トラブルが与える影響について
会員(クリエイター及びユーザー)間でトラブルが発生し、会員が当社グループへトラブル内容の連絡をしてきた場合、当社で事実確認を行ったうえで、該当会員への説明及びトラブルの原因となった事項の改善を求め、また、当社グループの判断によっては当社運営サイトの利用制限を設ける等の措置を講じております。
しかしながら、すべての会員が当社グループの対応に納得するとは限らないため、当社グループ及び当社グループ運営サイトに対する評判の低下、または風評により、事業、業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
情報セキュリティについて
当社グループは、第三者からのサーバー等への侵入に対して、ネットワーク監視システム等で常時モニタリングを行い、データの送受信にあたっては暗号化を行う等のセキュリティ対策を講じております。
しかしながら、ハッカー等の悪意をもった第三者の攻撃等により、顧客情報及び顧客の有する重要な情報を不正に入手される可能性や、顧客が利用するデータが改竄される可能性、または各サービスへの急激なアクセス増加に伴う負荷や自然災害等に起因するデータセンターへの電力供給の停止等、予測不可能な要因によってシステムが停止する可能性は否定できません。
このような事態が生じた場合には、当社グループに対する法的責任の追求、企業イメージの悪化等により、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
個人情報の管理について
当社グループは、オンラインマーケットプレイスの運営が主力サービスであり、そこで扱っている会員等の個人情報につきまして、システムを設計するうえでの配慮は当然ながら、個人情報に関する社内でのアクセス権限の設定や外部のデータセンターでの厳重な情報管理等、サーバー、管理画面及び物理的な側面からもその取り扱いに注意を払っております。
また、社内での個人情報保護に関する研修を行なっており、個人情報を漏洩した際のリスクを含め個人情報保護の重要性の認識の周知徹底を行なっております。
しかしながら、外部からの不正アクセスや、故意または過失による情報漏洩、またそれら以外の想定していない事態は完全には排除できないことから、個人情報の外部流出等が発生する可能性があります。
このような事態が生じた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態並びに企業としての社会的信用に影響を与える可能性があります。
知的財産権について
当社グループは、運営するサイト及びイベントの名称について商標登録を行っており、当社グループが使用する知的財産権の保護を図っています。しかしながら、当社グループの知的財産権が第三者に侵害された場合、または知的財産権の保護のために多額の費用が発生する場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループは、第三者の知的財産権の侵害を行わないよう監視を行っていますが、知的財産権の侵害を理由とする訴訟やクレームが提起された場合、またその紛争解決のために多額の費用が発生する場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
第三者への依存について
当社グループは、ユーザーにスマートフォン向けアプリを提供していることから、Apple Inc.及びGoogle Inc.が運営するプラットフォームを通じてアプリを提供することが現段階の当社グループの事業にとって重要な前提条件となっております。また、当社グループは、ユーザーの決済手段として、クレジットカード決済、コンビニ決済等の外部の事業者が提供するサービスを導入しています。したがって、これらの事業者の動向、事業戦略及び当社グループとの関係等により、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループが運営するオンラインマーケットプレイスを利用した取引における商品の配送について、ヤマト運輸株式会社や日本郵便株式会社等の配送業者に依存していることから、今後これらの配送業者について取引条件の変更、事業方針等の見直し及び配送状況の変化等があった場合、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
人材の確保と育成について
当社グループは、継続的な成長を達成するために、優秀で熱意のある人材を確保し育成することが重要な課題の一つとして認識しており、優秀な人材の確保、育成及び活用に努めております。しかしながら、当社グループが求める優秀な人材を計画どおりに確保できなかった場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
組織体制と内部管理体制について
当社グループの組織体制は小規模であり、内部管理体制もそれに準じたものとなっていますが、今後の事業の成長とともに人員増強及び人材育成を図り、内部管理体制の一層の強化に努める方針であります。しかしながら、内部管理体制強化のための施策が十分に執行できず、内部管理体制に重大な不備が発生した場合や財務報告に係る内部統制システムが有効に機能しなかった場合には、当社グループの事業、業績及び財務報告の信頼性に影響を及ぼす可能性があります。
新規事業について
当社グループは、今後のさらなる事業拡大及び収益源の確保のため、新サービスや新規事業に取り組んでいく方針であります。新サービスや新規事業への投資に関しては、将来性を考慮し慎重な判断を行う考えではありますが、人材、システム開発、固定資産や広告宣伝費等の追加投資が発生する可能性があります。そのような場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、新サービスや新規事業の属する市場の拡大スピードや成長規模によっては、当初想定していた成果を挙げることができない可能性があり、事業の停止、撤退等を余儀なくされ、当該事業用資産の処分や減損により損失が生じる可能性があり、そのような場合、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
海外事業の展開について
当社グループの海外事業の割合が全体に占める比重は小さいものの、海外事業が計画どおりに進まない場合、または、進出した国の経済情勢や政治情勢が著しく悪化して事業の継続が困難となった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
自然災害等について
大地震、台風等の自然災害及び事故、火災等により、システム開発・運用業務の停止、設備の損壊や電力供給の制限、配送網の分断、混乱等の不測の事態が発生した場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
新型コロナウィルス等の感染症の影響について
新型コロナウィルスに代表される感染症・伝染病の流行等によって、拡散脅威や外出禁止令による経済活動の停滞や、国内消費量が減退する可能性があります。そのような環境の中でも、当社グループが属するハンドメイド業界では、新型コロナウィルス感染拡大防止のための生活様式変容における「巣ごもり消費」が活況となることで継続的な需要が期待できるものと考えております。しかしながら、感染症の流行が長期化することで、実店舗での業績悪化が拡大することや、イベントの開催自粛の継続、直接顧客訪問ができないことで新規営業活動が想定通りに進まなくなるなどのリスクがあると考えております。これらのリスクが顕在化した場合は、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を与える可能性があります。
関連法規制について
当社では、「Creema」上で発生した取引の代金を当社にて一時的にお預かりし、作品到着後にクリエイターに代金をお支払いする「あんしん決済システム」や、作品プロモーションサービスにおいて、クリエイターから広告費用としてデポジット金額を受領の上、作品プロモーションの利用料金をそのデポジット金額から充当するなど、決済領域での会員への価値も提供しておりますが、いずれも資金決済に関する法律に定める資金移動業や前払式支払手段の発行には該当せず、資金決済に関する法律の適用を受けておりません。当社グループでは事業運営にあたり、これら法令に抵触することが無いよう、顧問弁護士等の外部専門家と協議し、法改正等の情報収集を行い、従業員教育等を徹底するとともに、法令順守体制の構築と強化を図っております。
しかしながら、これらの法令の改正や新たな法令の制定、監督官庁の見解の変更、社会構造の変化等想定外の事態の発生等により当社グループの展開する事業が法令に抵触した場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
繰越欠損金の解消による影響等について
当社は、過年度において当期純損失を計上していたため、税務上の繰越欠損金を有しております。当社の業績が順調に推移し、繰越欠損金が解消した場合や税法改正により繰越欠損金による課税所得の控除が認められなくなった場合には、通常の税率に基づく法人税、住民税及び事業税が計上されることとなり、当社の事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。